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1日にたった1つだけでも前進すること

自律神経とホルモン

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  • 自律神経の中枢は「視床下部
  • ホルモン分泌の実行の中枢は「脳下垂体」だが、指示は「視床下部」が行う
  • 自律神経によるコントロールは電気信号であるための速さがメリット、デメリットはエネルギーをずっと必要とすること
  • ホルモンによるコントロールは持続・低コストがメリット、デメリットは血液経由であることの遅さ
  • ホルモンは視床下部が直接作るものもある(成長ホルモン)が、他の臓器に作ることを指示するものが多い
  • 血糖値のコントロールは最終的にはホルモン(インシュリン、グルカゴン)で行われるが、その分泌指示は自律神経で行う。危険回避などで即時のコントロールが必要だから
  • 戦闘モードになるときは交感神経が速効性を活かしてコントロールするのと同時に、アドレナリンの分泌を促して途中からホルモンによる維持・継続にシフトする。だからすぐにクールダウンできない
  • 黄体形成ホルモンが脳下垂体から分泌された物を精巣が受けると男性ホルモンを作り、卵巣が受けると女性ホルモンを作る(指示は同じでも受け手が異なることで異なる結果になる)
  • 更年期障害は女性ホルモンが急減することによる禁断症状と解釈できる

高校の生物の資料集を見たら自分が整理のために描いた図とほとんど同じ図が載っていて笑ってしまった。当時やった記憶がもうまったくなかった。ちゃんと興味をもっていないと覚えないんだなぁ。それに情報を整理しながら自分で書き上げた図だとなかなか忘れない。私は「神」という絶対的な存在を信じていないけれども、人間の(だけではなく動物の)体のあまりに高度な仕組みを見せつけられると「偶然の遺伝子の変化と淘汰という形での進化でこれほどの結果が生まれるものなのか?」という気持ちになる。血糖値のコントロールが自律神経の直接コントロールである点、自律神経コントロールからホルモンコントロールへのシフトなど、あまりによくできている。

参考サイト

交感神経機能の拡大装置が副腎髄質である
・副腎は、表層の皮質と中心部の髄質からなり、両者は発生の起源や、その機能が異なる。
・皮質は中胚葉性であってステロイドホルモンを分泌し、副腎重量の8割を占める。
・髄質は外胚葉性であってカテコールアミンを分泌する。(ちなみに、外胚葉由来の器官は皮膚、神経系、感覚器など。内胚葉由来の器官は消化器、呼吸器、尿路など。中胚葉由来の器官は骨格系、筋系、脈管系、泌尿・生殖器系などである。)
・副腎髄質は交感神経節後神経に相当する神経組織として発生し、解剖学的にも交感神経節と同等の組織であり、多量の交感神経節前線維が侵入する。

「闘争か逃避か」の時の神経は交感神経
「闘争か逃避か」の時のホルモンはアドレナリン
・電気的信号系である神経系だけで命令を送り続けるためには多くのエネルギーが要る。それならばなんらかの物質を作り、それを血液中に流しておけば、そのほうが手軽である。だからこそ「ホルモン」という内分泌物質が存在する意義がある。
・しかし、物質をあらかじめ作って細胞内の顆粒に貯蔵していたとしても、緊急時に血流によってその物質が目的の臓器や組織に到達して効果を発揮するまでには時間がかかる。特に緊急時のタイムラグは大問題である。
・従って、まず神経という電気信号にて素速く指示を送り、その後はホルモンによってその指示の内容を保持するという方法が採られる。

怒りが半減するためには約40秒かかる
・「まぁ落ち着け」と言われても、落ち着けるまでには約40秒以上かかる。神経系ならば、そのインパルスを出すことを止めればよいが、物質であるホルモンはすぐには分解されない。アドレナリンなどのカテコールアミン類が血中に出てからの寿命は比較的短いが、それでも半減期は約40秒だと言われている。(ちなみに、甲状腺ホルモンの血中での寿命はおよそ1週間とされている。)

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女性の閉経は急激におとずれ、卵胞ホルモンの分泌が急激に低下する。この更年期のホルモンの変化は生理的な現象ではあるが、一つの離脱現象であり、更年期障害の症状は離脱症候群と言える。